プランゼーのスパッタターゲットでCIGSの生産効率が上がるわけ

スパッタリングはCIGSの製造工程で最も重要な成膜技術です。プランゼーの画期的なスパッタターゲットを使うと、CIGSの生産コストを大幅に削減することができます。

材料利用率を上げる新しいターゲットデザイン

 

ロータリーターゲットを平型から円筒型に変えると、材料利用率が30%から75%に向上し、高価な原料を節約することができます。

完全モリブデン製の一体化したモリブデン円筒型ターゲットでモリブデンバック接点を成膜すると、ほかにもいいことがあります。

高い費用をかけてモリブデン材料をステンレス製バッキングチューブにボンディングする必要がなくなります。それに、30kW/mまでの比較的高いスパッタ出力をかけることもできます。これにより、ボンディング型ターゲットでは対応できないきわめて高い熱負荷が生じます。ボンディング材には156°Cで溶けるインジウムが使用されるので、一体化ターゲットでは剥離のリスクがなくなります。スパッタ出力が上がると成膜速度が上昇し、薄膜特性も向上し、電気伝導性もよくなります。

スパッタリングで成膜した薄膜は横方向の均質性が高まりますが、プラズマ密度にばらつきがあるので、一般に腐食特性が不均一になります。その結果、表面にまだおおむね十分な材料が残っていてもターゲットを交換しなければならなくなります。この問題を克服するため、厚み、すなわち外径に変化を持たせた(円筒型ターゲットでは「ドッグボーン」という)ターゲットデザインを採用し、ターゲットの寿命を延ばし、その交換間隔を長くしています。

ナトリウムをドープして効率を改善するターゲット

 

ラボで20%を超える記録的な転化率を達成したCIGSは効率レベルが多結晶シリコン並みに達しました。このCIGSセルの効率に大きな影響を及ぼす元素に鉄(Fe)とナトリウム(Na)があります。鉄はCIGSの構造に欠陥をもたらし、セルの性能を低下させますが、ナトリウムは逆の作用をします。欠陥を粒界に集め、それが高効率達成の要件になります. 鉄の含有量は、一次材料の純度を高めるとともに製造工程のクオリティーを上げないと、少なくすることはできません。とくにモリブデンターゲットの場合は、含有量に大幅なばらつきがあることがあります。

CIGSの吸収体にナトリウムを導入するときは、従来、ソーダ石灰ガラスの基板が用いられてきました。この方法では、ガラスのナトリウムがモリブデンバック接点を通して吸収層へ拡散され、ナトリウム含有率を0.1%程度にすることができます。しかし、この方法は再現性と横方向の均質性に乏しく、フレキシブル基板はナトリウム源として機能しません。

プランゼーはこれに代わる簡単な方法を見つけました。ナトリウムをドープしたモリブデン(MoNa)層をスパッタすると、吸収層内のナトリウム含有量を正確に制御し、再現することができます。

プランゼーのMoNaスパッタターゲットは、高純度で、均質で、粒子の細かい微細構造を持っています。実際に使用しても効果があることは、スイス連邦材料試験研究所との共同試験ですでに実証済みです。ナトリウムをドープしたモリブデン層を用いると、CIGS太陽電池の効率を大幅に改善することができるのです。