MK351スタックを装備したConvionの50kWパイロットSOFCプラントが運転開始

コンビオン社(Convion Ltd)は2017年3月にC50バイオガス発電システムの運転を開始しました。同システムは初期試運転で55%超のネットAC効率を達成しています。このConvion C50に排ガス回収装置を取り付けた場合の総合効率は82%を上回ります。プラントの中核部にはプランゼーとフラウンホーファーIKTS(Fraunhofer IKTS)が開発したMK351スタックが配置されています。

コンビオン社(Convion Ltd.)は、2015年には革新的なコージェネレーションプラントの開発を終えていました。当時でも出力は期待を上回る20kWを達成していましたが、現在は公称最大出力58kWにまでパワーアップしています。こうしてできたのが C50 SOFC発電プラントです。この発電プラントは、欧州プロジェクトDEMOSOFCの一環として、SMATにより、まもなくイタリアのトリノの汚水処理プラントに設置されることになっています。これと同様の低出力システムでバイオガスを使用し、それでいて高レベルの電気的効率を達成するという課題は、従来のガスエンジン発電機システムでは実現できません。これはつまり、SOFCはこの種の設備の新しい可能性を開く技術であることを意味します。汚水処理プラントで発生したバイオガスを利用して、C50ユニット3基が水処理に必要な電力と熱の約30%を供給することになります。

フラウンホーファー(Fraunhofer)IKTSとプランゼーがMK35xスタックを設計

 

 

プランゼーとフラウンホーファーIKTSは数年前から協力し合い、MK35xスタックの設計開発を続けてきました。コンビオンのC50などのパイロットシステムからは、システム開発者および部品メーカーが技術改良を続けるうえで役に立つ貴重な運転データが得られます。試験データからできるだけ多くの知識を引き出すため、コンビオン、フラウンホーファーIKTS、そしてプランゼーはMK351スタックの導入決定以来、緊密な協力を重ねてきました。
そのすぐれた性能と堅牢さにより、MK351スタックの開発は大いに注目されています。MK351スタックは、実際に近いシステム環境で20000時間に及ぶ耐久試験を受けました。試験期間を通じての性能劣化率はきわめて低く、1000時間あたり0.7%にすぎません。それでもまだ改良努力は続いています。インターコネクトを少し変更したことにより、最適設計のMK352スタックの場合、空気側の圧力損失は4 sl/minで16.7ミリバールから6.7ミリバールに減少しました。これはシステムメーカーには特に歓迎される改善です。その理由は、空気供給のための消費電力が減少し、その分システム全体の電力効率が向上するからです。現在、新しく設計されたMK352スタックに対しても耐久試験が行われています。これまでの通算試験時間はすでに11000時間を超えています。MK352スタックも性能劣化はごくわずかで、1000時間あたり0.7%です。酸化還元と始動・停止の組み合わせサイクルを120回繰り返した試験によれば、サイクル安定性が10サイクルあたり0.8%から0.5%に改善されました。

MK351/MK352スタック – 30段比較

 

 

(標準運転条件:35 A, 40 % H2 in N2, ƞFU = 75 %, T = 830 °C )

MK351 - 以前の設計 MK352 - 現在の設計
発電性能 > 800W該当該当
長期運転(耐久時間)20000時間
達成確認済み
目標: 20000時間超
現在: 11000時間
(運転続行中)
圧力低下 - 空気側16.7 mbar at 4 sl/min6.7 bar at 4 sl/min
劣化率< 0.7 % / 1,000 h< 0.7 % / 1,000 h
システムのサイクル安定性(酸化還元)ΔP/P0 < 0.8 % / 10 cyclesΔP/P0 < 0,5 % / 10 Zyklen

 

 

 

貴社独自仕様のMK35xスタックの生産開始について

 

 

フラウンホーファーIKTSとプランゼーは、MK35xスタック設計の知財とノウハウを持っています。関心がおありならプロトタイプスタックの試験ができます。ホットボックスと、スタックがそれぞれ1個、2個、4個、または8個であるスタックモジュールのための設置キットが用意されています。つまり、テストリグに1個ずつスタックを取り付けて試験することも、完全に統合した状態でシステムの試験を行うことも可能です。お客様が独自のスタックを製造する場合は、技術ライセンスを取得していただくことになります。フラウンホーファーIKTSは製造技術、生産設備、サプライチェーンのノウハウ、カスタマイズシステムの開発サービス、そして統合ソリューションに関して幅広い支援を提供します。
MK352スタック技術に関する最初の非排他的ライセンスはmPower社に提供されました。同社はMK352スタックをシステムメーカーに供給するとともに、親会社であるh2e Powerにも供給しています。そして、親会社のh2e PowerはSOFCシステムの開発と販売を行っています。

 

3社がハノーバーフェア2017で行うプレゼンテーションにご参加ください。

 

 

パブリックフォーラム 2017年4月25日(火曜日) 10:20 am
コンビオンの最初の50kW級SOFCシステムC50 - フラウンホーファーIKTS/プランゼーが開発したCFYスタックを使用
Tuomas Hakala, Co-founder, Convion Oy
Dr. Mihails Kusnezoff, Head of Department: Materials and Components, Fraunhofer-Institut für Keramische Technologien und Systeme IKTS
Siddharth R. Mayur, Founder President & CEO, mPower GmbH

パブリックフォーラム 2017年4月26日(水曜日) 4:40 pm
火星旅行: プランゼー製CFYインターコネクトを使用したESC-SOECスタックによるO2生成
Stefan Skrabs, Manager Sales & Marketing SOFC, Plansee SE
Jessica Elwell, Program Manager, Ceramatec, Inc

 

会社情報:

 

 

コンビオン(Convion Ltd.)は、出力が50kWを超える分散発電用SOFCシステムの商品化に取り組んでいる燃料電池システム会社です。高効率・高信頼度のSOFCの開発に豊富な経験を持っています。コンビオンの製品は、再生可能バイオガスや天然ガス(LNGを含む)を使用する発電向けに特化されています。自社チームの熱意、創造性、機敏さ、そして独自のバリューチェーンにおけるベストパートナーとのコラボレーションにより、コンビオンはコスト競争力のある、環境にやさしい発電ソリューションを提供していきます。C50はエネルギー供給の信頼度と一次エネルギーの使用効率を劇的に高めます。

フラウンホーファーIKTSは、モダンセラミックの高性能材料やカスタマイズされた工業製造プロセスを開発するとともに、研究室スケールからパイロットプラントスケールに及ぶ完全生産ラインでプロトタイプの部品およびシステムを製作しています。また、この研究所には材料および工程の診断と試験に関する専門能力があります。研究所はドイツのドレスデンとヘルムスドルフ(チューリンゲン州)に合計3つの施設を持ち、セラミックの研究に特化したものとしてはヨーロッパ最大のR&D研究所です。数十年に及ぶ充実した経験を持つフラウンホーファーIKTSは、世界各国の高温燃料電池関連機関から問い合わせを受ける代表的な組織です。ドイツ国内で活動する研究開発組織は全部で69ありますが、IKTSはその1つです。フラウンホーファー研究機構(Fraunhofer Gesellschaft)が雇用するスタッフの人数は24500人で、年間研究費の予算は21億ユーロにのぼります。

プランゼーは代表的な粉末冶金メーカーで、原料鉱石から顧客特注部品に至る全生産プロセスをカバーしています。1921年に設立された、モリブデンタングステン、タンタル、ニオブ、クロムを材料とする部品の専門メーカーです。プランゼーの合金および複合材料は、従来の材料では対応できないエレクトロニクス、コーティング技術、高温炉の分野で本領を発揮します。プランゼーは高温燃料電池向けの、インターコネクトおよび金属支持型固体酸化物燃料電池の開発と製造を行っています。

何か、お役に立てることがありますか?

Convion Ltd.
Tekniikantie 12 - 02150 Espoo - Finland - Erkko Fontell
Tel.: +358 40 7544 389 - erkko.fontell(at)convion.fi -
www.convion.fi

Fraunhofer IKTS
Winterbergstraße 28 - 01277 Dresden - Germany - Dr. Mihails Kusnezoff
Tel.: +49 351 2553-7707 - mihails.kusnezoff(at)ikts.fraunhofer.de - www.ikts.fraunhofer.de

Plansee SE
Metallwerk Plansee-Straße 71 - 6600 Reutte - Austria - Stefan Skrabs
Tel.: +43 5672 600 3317 - stefan.skrabs(at)plansee.com - www.plansee.com