TiAlN薄膜はモリブデンを添加することで性能の向上が見込めます。

ウィーン工科大学の新たな合金被膜に関する実験により、モリブデン合金が切削時における工具の耐摩耗性を著しく向上させる事が分かりました。

工具や被膜の耐用寿命は凝着やアブレージョンに由来する摩耗に左右されますが、単純に硬度を上げるだけではそのメカニズムに直接的にアプローチできない為、効果は限定的になります。

そこでプランゼーでは効率をさらに向上させるためにOerlikon Surface Solutions AG 並びにウィーン工科大学,材料科学技術研究所と共同で、クリスチャン・ドップラー・ラボラトリーにて実験を行いました。

同実験ではアーク蒸着で成膜されたチタンアルミナイトライドコーティングの摩耗挙動に対するモリブデンの影響を調べました。結果、MoO3のような固体自己潤滑相の形成により、凝着やアブレージョンに由来する摩耗は著しく減少することが分かりました。Plansee Composite Materials GmbHによって製造されたターゲットを使用することで、単相且つ面心立方でモリブデンを最大12at%含有する被膜の形成が可能になり、700℃までの摩耗試験において有効な結果が得られました。

Stefan A. Glatz、Vincent Moraes、Christian M. Koller、Helmut Riedlは米国真空学会発行の真空科学技術ジャーナル誌にて「TiAlNコーティングの熱安定性、耐酸化性、トライボロジーにおけるモリブデンの効果」と題する論文で研究結果を発表しています。

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